2018-01-01から1年間の記事一覧

あの頃のわたしが、刃物をもって泣いている

学校をさぼってよく泣いていた 「死にたい」という言葉をおぼえた わたしがいない世界を家族にあげたいと思った 「ころしてやる」と言った兄がずっと頭の中にいる 「元にもどってほしい」とわたしに願って泣いた母 たすけてって誰に言えばよかったんだろう …

あなたの過去に、どれくらい手をのばせるだろう。

どれくらい、踏み込んでいいんだろう。いつも足元のボーダーラインを眺めたまま、わたしは立ち尽くしている。せめて、 あなたが見えるところで。

この痛みに愛はあるのか

言葉が心をえぐる感覚をもう、何度体験しただろうか心臓をにぎられたように息がつまる感覚は想像よりもくるしかった 嗚咽はでない表情もゆがまないそれでもえぐられた痛みは確かにあって静かに泣いた 愛しいひとこの痛みに愛はありますか

その「こころ」を取り戻せ

人混みをがむしゃらに走った喧騒が遠退く 心臓がいたい 追いかける視線 おぼつかない足元なにやってんだろって、思ったきっとまた ぜんぶが、思い出になるかなしかったことも うれしかったこともそんなこともあったよねって だれかに笑って話すような そんな…

「明けない夜はないのだ」

朝が来る世界が嫌いだった。「おはよう」という言葉が嫌いだった。まるで追いたてられるみたいな、1日の始まりが嫌いだった。優しい夜にずっと包まれていたいと思った。暗闇が隠してくれるような、そんな気さえしていた。でも、今は、 希望のような、必ず来…

わたしのうみ

ふと、海の音を思い出した。 打ち付ける波と、ごうごうと鳴る海風。 弄ばれた髪は、潮でコーティング。 人工物が何もない砂浜。 夜にいくと、閉じ込められたような感覚になる。果てしなく続く暗闇はゴールのない恐怖感を彷彿とさせるけれど、でも逆に、果て…

同じ朝は来ない

眠れなくて、 曇りガラスの向こう側が朝になっていくのを ぼんやりと眺める。 うまく閉まらない水道のパッキンが、 時折水滴を落とすのを聞きながら。 鳥が鳴く、 郵便屋さんのバイクの音、 雨戸が開けられる音を尻目に、 寝なくちゃって 瞼を下ろす。好きな…

言ってもらいたい言葉がある

いつだって認めてほしいと思ってる。 あなたは、間違っていないと。

「家族だから」

家族というカテゴリーの中にいる人物を別の言葉で表すとしたら、どのくらい種類があるだろう。 血縁者、かけがえのない人、人生を共に歩む人。わたしの場合は「最も身近な他人」だ。我ながら冷たいな、と思う。 でも、事実だなとも思う。 他人というと、なん…